『物語が、始まる』
『物語が、始まる』川上弘美 中公文庫
前述の通り、川上未映子と川上弘美を読み比べ。
ただしあちらは中篇で、こちらは短編集。だから比較するのもいささかおかしいわけだけど。
単純に好みでいえば断然私は川上弘美の方が好きである。
ちょっと不思議な話の詰まった本書のつくりはなんだか村上春樹の短編集を思い出した。三十代くらいの女性を主役にした作品集である本書は、一風変わったキャラクターや小道具がそれぞれ用意されている。捨てられた雛型(小さいが、ちゃんと生きている男)、トカゲ、家、墓。うっすらと、ひんやりとどこか不思議なところに連れて行ってくれそうな短編集。
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コメント
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投稿: Morgan | 2014-01-24 07:12