『船に乗れ!』
『船に乗れ!』Ⅰ〜Ⅲ・藤谷治・ジャイブ
読了。
最初はクラシックを演奏する高校生たちの明るく楽しい青春ドラマかと思ったが、次第にその内容は変質する。「なぜ『船に乗れ』なのか?」その答えはなかなか出てこない。
作者の経歴を読むとまるでこの小説は自伝のようだけど、果たしてこれは自伝なのか。
ともかく、明るく楽しい青春小説、というだけではない。
村上春樹を読むとビールが飲みたくなる、とよく言われる。ベートーベンの大公トリオが聞きたくなったり、ドビッシーの版画が聞きたくなったり、ビーチボーイズのカリフォルニアガールが聞きたくも私はなる。
この小説を読んでいて、バッハやモーツァルトが無性に聞きたくなり、『ソクラテスの弁明』が読みたくなった。
そんな風に刺激する小説っていい本だよね、とみるもりさんに言われた。
私もそう思う。
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コメント
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投稿: Alyssa | 2014-01-22 12:49