すごい。
何気なくテレビのチャンネルを回していると指揮者グスターボ・ドゥダメルがたくさんの子どもと演奏していた。密集した子どもの顔はみんな輝いていて、ドゥダメルの指揮に対して躍動的に楽器を操っている。番組はNHK・BS1「BS世界のドキュメンタリー」。
ベネズエラでスラムにくらす子どもに音楽を通じて生きる喜びを伝える取り組み「エル・システマ」。1975年から始まり100万人が学んだという。
ドゥダメルが写ったのはわずかで、この取り組みの紹介、背景となるベネズエラの国情。長年の取り組みの中で育った子どものその後が紹介され、遅い夕食をとりながら見ていたのだが、ずっとバイオリンを練習し続けた少女がクラウディオ・アバドのオーディションを受けたとき、アバドは涙を流しながら聞き入り、演奏を終えた時、拍手をしながら立ち上がり、彼女を迎えた、という話を見て、離れられなくなる。番組は途中だったが深夜だったので、彼女がドゥダメルのもと公演の旅に参加するあたりで録画をし出しテレビを消した。
ここを卒業した若者の兄は暴漢に銃で十数発撃たれ足を切断することになる。あるいは子どもが殺されそうになる。治安は決してよくは無い。
しかし、楽器と向かい合う子どもの輝きに満ちた顔。
30分ほど観ていただけだがとても元気をもらった。
すごかった。
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