『未知の次元 呪術師ドン・ファンとの対話』
『未知の次元 呪術師ドン・ファンとの対話』
カルロス・カスタネダ 青木保監修 名谷一郎訳 講談社学術文庫
・・・なんだこりゃ?といった感じ。
宇宙人は居ないとは思うけど居てもおかしくない、という人向き?
居ない、と思っている人でも良いとは思う。
居る、と思っている人には刺激が強すぎるかも。
現代的な一般人、カスタネダが、ネイティブアメリカンである導き手・ドン・ファンとドンヘナロに戦士としての生き方を学ぶ。
本書はシリーズ第4巻にあたるそうで、第1巻は「力の草」を利用した神秘的体験との遭遇のようで、巻を追うごとにカスタネダは欧米的な思考からドン・ファンの思考に近づいていく。第3巻から本書においては、体験そのものより、ドン・ファンの思想が描かれている・・・らしい。
そんなことをよく知らずにいきなり本書を読んだので、?の連続。
でも、力の草の描写が多い第1巻を読んでいたら嫌悪感で途中でやめていた可能性も高い。
力の草を用いない神秘的体験の連続や、思想的な描写の多い本書だからこそ読めたと思う。
「よくわからん」とは思ったんだけど、ドン・ファンの言っていることは結構興味深い。
折りしも読んでいた村上春樹の本で(『世界の終りと、ハードボイルド・ワンダーランド』かな?)、否定的ながらも本シリーズのことが話題になっていて、「なんだかまた、つながっている・・・」なんて思ったり。
まあ、面白いか面白くないか、といわれたらあんまり面白くない本。と思ったし、他の巻を読みたいか、と聞かれたら、あまり読みたくないと答えるけど、でも、興味深い1冊ではあった。
売るには忍びない。たぶん、本棚の肥やしになって終わりだけど。
« 来た! | トップページ | Ruwamへ行ってきた。 »
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
難しいけど、本当に内容のある本ですよ。語るのは難しいですね。ドラッグ、とか、文化、とか、カスタネダの生い立ちとか、本質的でないところに足をすくわれずに読んでいけたら、他のどの本とも全く違う本だとわかると思います。本棚の肥やしにせずに、一日一行ずつでも読んでくださいね。後の方のシリーズから読んだ方が、よくまとまっています。「実はお前が理解できないと思って、そういっていただけなんだ・・・」なんていうどんでん返しもたくさんあるので。自分の思い込みを捨てなくては読めないので、精神的にはつらいけど、その分、強くなれたと思います。読書で鍛えられることはあまりありません。本当の意味で人生が変わるかも。
投稿: | 2013-09-08 10:38
This website has lots of very useful stuff on it. Thanks for sharing it with me!
投稿: Ava | 2014-01-22 07:51