思ったこと。2
週刊少年ジャンプやサンライズのロボットアニメが好きだった自分、という括りで思い起こすと、子供の頃の空想は殺人で満ちていたな、と思う。それが「戦争」という括りか、「殺し合い」か、という違いはあるにせよ。
出所が思い出せないので安西水丸画伯か、村上春樹氏のいずれの発言だったのか自信が無いが、子供の頃にB‐29のプラモデルを買ったら母親からそれだけは作ってくれるな、と泣いて頼まれたと言っていた。横山光輝氏は鉄人28号をデザインした際にB‐29をモチーフにした、と聞いたことがある。両腕を横に広げてビルの街を飛ぶ彼の影はなんとなくB‐29を思わせる気もする。
子供と戦争という括り方をすると「機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争」を思い出さずにはいられない。中立都市に暮らす戦争ごっこの大好きな少年アルが、少年兵バーニィに出会い親友になる。しかし、都市もろとも核兵器で敵の新兵器を破壊しようと目論む上層部の作戦を知ったバーニィはアルとともに自分の武器を修理し、アルを置いて単身敵の新兵器に立ち向かう。アルは核兵器を輸送する戦艦が捕獲され、既に戦闘自体意味が無くなったことを知り、戦闘中のバーニィを止めようとするが、操縦席で聞こえないバーニィは捨て身の一撃で自分の命と引き替えに新兵器を破壊する。バーニィを殺した新兵器に乗っていたのはアルの隣に住む女性、クリスだった。終戦後の全校集会で戦争の悲惨さを語る校長先生の話を退屈そうに聞くクラスメートに混じり、アルは一人、泣き続ける。友人たちは励ます。また戦争は始まるだろうし、そしたらもっとすごいものをみんなで拾おうぜ、と。アルはその後、どんな人生を送ったのだろう?
私の好きな架空軍記もので2人の主人公がそれぞれこんなことを言っていた。「日頃、重罪の殺人が大安売りされるのが戦争である」「人命より大切なものがあると人は戦争をはじめ、命より大事なものなどない、と戦争を止める。これを繰り返してきたのだ」と。
戦争を賛美する物語は好きではない。戦争の悲惨さを間接的に伝えてくれる物語が好きだ。できる限り冷静に現実を見つめ、先を見据える。いかなる場合でも戦争は悲惨な結果を生み出す。その悲惨な結果を生み出すさまざまな「イフ」を見せてくれているのが物語では無いかと思う。そういう物語こそ、「骨太な物語」と評価され、残っていくのではなかろうか?
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