『裸のサル』
『裸のサル 動物学的人間像』デズモンド・モリス 日高敏高・訳 角川文庫
shibataさんにお薦め頂いたこの分野の古典。
私も名前は知っていたんだけど、読む機会も無く。
今回、行動心理学の入門書を読むことを通じ、shibataさんにお薦め頂く機会を得たのは生涯一学徒(笑)を気取るような気取っていないような自分を励ますようでなんだか面白い。
学習能力の極めて低い自分ですが、学生時代だけが学ぶ時間じゃないなあ、と感動する。
こうやってブログを通じてさまざまな方からいろいろなものをお薦め頂き、手を出す機会の容易なものから手を伸ばす。読んだ後は急速に記憶が薄れるんだけどそれでも血となり骨となる部分が各出会いの中で1/1000くらいはあるのではないかと思うわけで、無駄な出会いはきっとないと思う。
今回もshibataさん、ありがとうございます。面白かったです。
さて、本書は人間を「人」として捉えるのではなく、「裸の猿」という動物として捉え、他の動物との共通性、異質性についてできる限り客観的に評価し、その生態を分析する、という本。各章は起源、セックス、育児、探索などの章立てとなっている。みるもりさんには「そお?」と首を傾げられたんだけど、セックスの章はなまじ分析対象が人間なんでかなり描写が生々しい感じがして困った。ちょっと電車で読むのがためらわれた。第八章の『動物たち』という内容はあまり意義を面白さが私には伝わってこなかったし、あの陽気な表紙はなんだかチープすぎて頂けなかったが、でも全体としてとても楽しく読ませて頂いた。
shibataさん、本当にありがとうございました!
コメント
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うちの父が
「講演会とかはな、全て覚えておく必要はないんだ、
いいものを体に通しておく事が大事」と言ってました。
ただ、色々通しておかないとなかなか人間の幅は広がらないので、
色々やっておきたいですね。
投稿: たこすけ | 2009-08-06 14:54
やあ、おすすめした本を読んでいただけるのはうれしいですね。感想ご報告ありがとうございます。
ぼくもセックスのセクションは、ちょっと「ずっとこの調子で続くと、こまっちゃうなあ」というふうに読んだ記憶があります。僕も sheep さんも、きっとみるもりさんよりナイーブなんですよ(あるいは、むっつり助平?)。
たこすけさんのコメント、僕の中にも似た言葉があります。
「もしかしたら僕がなにか3つ覚えても、常に3つ忘れる人間だから無駄かもしれないが、3つを覚えないと、ただただ3つずつ減っていく。」
道を歩いていて、シナシナの菜っ葉が落ちていたら、もしかすると、減っちゃった柴田かもしれないので、お気づきのおりは無宗派で弔ってやってください。
投稿: shibata | 2009-08-06 20:11
たこすけ様
さすがたこすけさんのお父さん、本質を突かれている感じですね。
最近、ただ体を通りすぎているだけで何も残ってないような不安が残ります。
でもたこすけさんのおっしゃるとおり色々通さないことには広がる幅も広がらないですし。
日々続けること、ですね。
投稿: sheep | 2009-08-06 21:32
shibata様
我々が助平であることには反論の余地無しです。
三途の川ののように鬼に崩される山かもしれませんがやはり身に吸収し続けないとだめですね。
弔いの件、了解です。菜っ葉のような、ということですし、池の孔雀で鳥葬というのはいかがでしょうか?
投稿: sheep | 2009-08-06 21:38
I believe what you said was actually very logical.
投稿: Annabelle | 2014-01-22 08:54