モンテクリスト伯と戦争と平和
私はいろいろと一般に比べ、知識が足りない面が多いが、地理にも疎く、世界史も疎い。
今さらながら、『戦争と平和』を読んでいるのだが、この物語の主軸たる舞台がナポレオンとの戦争である。ふとそこで「そういやあ、『モンテクリスト伯』のエドモン・ダンテスはボナパルト党がらみの密告によって逮捕されたんだよなあ」と思い出す。モンテクリスト伯を昔私は大好きだったのだが、『三銃士』と妙にイメージがかぶり、ルイ王朝の物語のような気がしていた。逆に『戦争と平和』は「近代文学」という印象が強く、アレクサンドル・デュマとトルストイの間にも1世紀くらいの時代の開きがあるような気がしていたので両者の作品の中にこのような共通の人物が出てくることに違和感を持った。
ということで毎度毎度のwikipediaによると、『戦争と平和』は1805年から1813年を描き、『モンテクリスト伯』でエドモン・ダンテスは、1815年に投獄される。物語自体はそれから10年以上のちに、ダンテスがシャトー・ディフを脱獄してからが本番だが。
いずれも作品発表は19世紀半ば。ナポレオンを挟んでフランス側とロシア側で物語は生まれたんだなあ、と思うとなんだか感慨深い。世界って本当につながっているんだなあ。
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