安本単と粗食。
平凡社『作家の食卓』を再読していたら、池田満寿夫の粗食談義が載っていた。
『食べることへの情熱は美食家並みだが、料理に金をかけるのは嫌い。安くて旨いものが好き。だから粗食家、だという。』有名なのは、丼飯に目玉焼きを乗せ、醤油かウスターソースをかけただけの「コロンブスの卵丼」だそうである。読んでいると、味はシンプル、見た目で意表をつくのが池田満寿夫流だったようであるが、ふとこの話を読んでいて、FiroswiさんのPO-SO-RIの人気コーナー「安本単なグルメ!?」を思い出した。安くて本格的なのに、簡単。というのがこのコーナーのテーマである。なんだか池田満寿夫の考え方に似ているような気がした。
今の世の中、金を出せば旨いものはいくらでも手に入るのだろうが、だからこそ、こういう発想を持つことって大事だよなあ、と改めて感じさせられた今日この頃。
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