さらば、東京。
2泊3日の東京生活も本日で終わり。東京ってぜんぜん愛着なかったんだけど、
ホテルじゃなくて家で、2泊すると多少町にも愛着が。良い場所に家があるし。
昨夜は、祖母に会い、秋葉原で親父のプリンターとUSBメモリを買い、神楽坂に
行き、神保町をふらふら。
秋葉原で、久しぶりに同人誌でも見てみようかと思ったが、あの独特の雰囲気に
あてられ、早々に退散。決しておたくではないつもりもなく、どっちかっちゅうと
かなりのおたくであることを自覚していたのだが、あの町は自分の恥部をもろに
さらけだされたような気になってしまう。オタリーマンを読んだ後のように、
「俺が悪かった」と道行く全ての人にお詫びしたい気持ちになる。ということで、
いたたまれず退散。一瞬の滞在だったが、道でビラ配るお姉ちゃんとか、道行く
若者のTシャツとか、もちろん町のあちこちのお店とか、とにかく濃い。濃さに
恥じらいがない。前は息を潜めるようにおたくはいたが、今の20代までのおたくは
堂々とおたくである、と前にだれぞかに聞いた。たしかにそうかもしれない。
しかし、私の脳内に興味がある全国数万人の黒髪の乙女よ。知りたければ
秋葉原に行くが良い。私の脳のおよそ6割程度はあんなもので占められている。
神楽坂は、よく出張で訪れる飯田橋のすぐ近く。それと知らずいつも近寄らずに
帰っていたので、どんな町かをのぞいてみる。助六という老舗の和の小物屋さん
をのぞいてみたが、概して高い。私のようになんちゃって和好きには少しためら
われる品揃えだった。その近くのお香屋さんも物色。お香はほとんど京都製。
わざわざ東京で買う意味がない。ポストカードとぽち袋を購入。
まだ時間をもてあましていたので神保町へ。九段下からふらふら。
お盆でもあんまり休まない古本屋街。もしかするとお盆だしのきなみシャッターが
降りているんではないかと思ったが。特に何がほしいわけでもないので、本当に
ふらふら。スコット・フィツジェラルドの評論本が気になったが、荷物になるのが
嫌で断念。1500円だったし、買ってもよかったんだけどね。私の持っている
マニアックな全集が値上がりしてた。しかも揃っていない組みで。よほどこれの
全巻揃ったのならいくらかを聞いてみたかったが、売る気はないのでやめておく。
ひとくせもふたくせもありそうな親父がやっている店ばかりなのが好ましい。
はずれにあった最初の方に入った古本屋はきれいに整理され、古本屋なんだけど、
なんだか折り目ただしい印象を持った。もしもまじめに本のことを捜索しているの
ならああいうお店で相談するのがよいのかもしれない。
この街で行く店、行く店で出会う黒い日傘を持った白と黒で上下をそろえた黒髪の
乙女が気になる。彼女の見ている本棚にはあまり一貫性がなかった気がするが、
行く店行く店で出会うので運命を感じた。もちろん一方的に。
森見登美彦氏ならこの街をどう描写するだろうか、とふと思う。
運命ってほどでもないが、秋葉原でソフマップに入ったとき、オプションをばっちり
組み込んだGRデジタルを小脇に抱えたお嬢さんを見かけてうれしくなる。
たまたまエレベータがいっしょだったので、思わず声をかけてしまう。
お嬢さんは「GRデジタルは良い機種です」と力をこめてのたもうた。
しかし、多少あこがれていた外付けファインダー。
やはりつけると携帯性が著しく阻害されることが彼女を観察していて確認された。
今日は近所の名庭を散策し、使用した布団をしまってから、部屋を退散。
あとの時間を例によってもてあました後、14時の電車で帰る予定。
みるもりさんへのお土産を何にしようか、未だ決めあぐねている。何が良いかなあ。
« 東京夜紀行。 | トップページ | こんにちは、大阪。 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント