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2006-09-18

『覇権か、生存か-アメリカの世界戦略と人類の未来』

ノーム・チョムスキー 著 鈴木主税 訳 集英社新書

ようやく読了。
途中まで読んだ際にも書いたが、とにかくP.K.ディックの小説を読んでいる
かのような現実世界とのずれを感じ続けた。「ずれ」と感じたのは、日頃
メディアでは全く逆の姿勢で報道されたり、あるいは報道すらされていない
ような話が記述され続けるからである。
さらに新書という限られた誌面(原書は不明)の中では仕方が無いのだろうが、
個々の記述が非常に短く(巻末に引用元は克明に記載されている)、論証が
具体的に記されていないため、どうしても疑わしく感じざるを得ない。
しかしながら、チョムスキーの記述を読んだあと、ニュースなり、新聞なり、
雑誌なりを読むとことごとく、実にその関連性がうなずけてしまう。
大学生になりたてのころ、世界の実情を知りたくて、「世界宗教地図」だとか、
「世界紛争地図」だとかを手に取ったことがあった。さらに就職後、実家に戻った
際に、自分の机の前に世界地図をはったのは、地理に疎いからでもあるが、
世界情勢を活字だけでなく、ちゃんと位置関係を把握しながら理解したかった
ためでもあった(今はそんなこと、忘れている)。
一つ一つの言葉は実に衝撃的だったが、それゆえ、読み進めるうちに段々、
感覚も麻痺してきて、最後の方は読み終わるために読む、といった感じにならざる
を得なかった。

この他にも、アメリカはこの地域で多くのテロ行為に直接関与した。
そのうち次の三つは、この地域のテロがトップニュースになった
1985年の、最も残虐なものの候補に挙げられる。
(1)ベイルートのモスクのすぐ外で起きた自動車爆弾による攻撃。
80人(大半が女性と子供)が死亡し、250人が負傷した。爆弾は
礼拝者がモスクから出てくる時間に爆発するように設定され、CIAと
イギリス情報部が関与していた。
(2)シモン・ペレスによるチュニス爆撃。75人のパレスチナ人と
チュニジア人が死亡した。アメリカはこの爆撃を後押しし、シュルツ
国務長官が賞賛したが、国連安保理は「武力による侵略行為」
として満場一致で糾弾した(アメリカは棄権)。
(3)ペレスの「鉄拳作戦」。レバノンの占領地で、イスラエルの最高
司令部の言う「テロリスト村の住人」に対して行われた。この地域に
詳しい西洋の外交官によれば、「計画的な残虐行為と恣意的な
殺人」がかつてないほど深刻化したが、メディアには充分に指示され、
どれだけの犠牲者が出たかは慣例に従って明らかにされなかった。

(中略)

ジャーナリズムやテロ問題専門家の間では、中東のテロが最高潮に
達したのは1985年とされている。それは今述べたような事件が
あったからではなく、テロリストによる2件の残虐行為のためだ。
それぞれ1人が殺され、どちらの犠牲者もアメリカ人だった。

                     (以上、第八章 テロリズムと正義より)
                          (数字のみ、漢数字から変更。)

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