悲しき件子。
京都新聞の社説で今、「60年目の肖像-勝ち組負け組」という
連載がやっているようである。自宅は読売新聞なので読むことが
ないのだが、今日、入ったそば屋でなんとなく読んでいた。
ブラジルに移民していた人々の集落は情報が隔離されていたため、
50年代まで日本の敗戦を信じられなかったらしい。
そのため、移民の中で敗戦を信じる「負け組」と信じない「勝ち組」が
いて対立もあったようだ。
そんな中、牛の体に人の顔の「件子」が日本の戦勝を告げたという
うわさもあったらしい。件は私の好きな変な妖怪だが、激動の世に
ときどきあらわれてはこういうことをすることが多い。絶望的な中で
すがりたい希望の象徴ともいえるのかもしれない。
事実として、人々の間に刻まれた傷は悲惨ではあるが、個人的な
興味のレベルでこのような場所で件が出てきたことが非常に興味深かった。
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