少女たちの「かわいい」天皇
サブカルチャー天皇論・大塚英志・角川文庫
読了。
文章の組み立て、論文の並べ方。平明な文章。非常にわかりやすい論旨。
この手の評論の入門書としては最適と思う。
内容に関してはなんとも門外漢には判断に困る。
現在、日本人は何にナショナリズムを感じるべきか。
大嘗祭すら実は再現されたものであるということを知った。
では現在の皇室とは一体なんなのか。血統もまた、本当に
神代から継承されているか怪しいものだし、祭祀もまた
継承されていないのであれば、一体、皇室とはなんなのか。
GHQが利用した単なる飾りに過ぎないのか。
昭和帝と今上帝との落差はどう穴埋めすべきか。
そもそも今の世に天皇はいるのか。
皇室の人権とは?皇室の人々は人じゃないのか?
日本の伝統とは?国とは?非常にわかりやすくこういった
問題を問題として挙げてくれた。
端々にアニメが出てくる。出方が非常に頷ける。
論旨が明快すぎて、読者の思考は停止してしまうかもしれない。
素直に頷いてしまうだけで、疑問というものを感じられないかもしれない。
そういう意味でライトノベル的。正にサブカルチャー的社会批評だと思う。
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