の国の魔法戦士シリーズ。
水野良の小説に「魔法戦士リウイ」シリーズがある。
名作「ロードス島戦記」と平行して連載していた小説で、
現在も進行中である。ロードス島が南の辺境の呪われた島を
舞台にしていたのに対し、魔法戦士は北の大陸アレクラストを
舞台としている。出版社はロードス島が角川書店で、魔法戦士が
富士見書房。世界は同じだが、そこらへんで恐らくはそれなりに
ややこしいものがあったに違いない。しかし世界が共通な分、
キャラクターの中には両者にまたがった人もいる。剣匠と呼ばれた
人は双方に登場する。
ロードス島戦記の初期シリーズと、魔神戦争編以降は私もほとんど
読まなくなっており、魔法戦士シリーズも確か第2巻以降はほとんど
呼んだ記憶がない。しかし、久しぶりに実家に帰ると、魔法戦士シリーズ
もかなり進んでおり、どうやら呪われた島ロードスにリウイたちが向かった
との話を弟から聞く。たとえていうなら東映まんが祭とか、仮面ライダー
全員集合のようなある種のお祭り的なその状況に興味を感じ、呪われた
島編を読んでみた。第3者から見たロードスの主役たちの姿は非常に興味深い。
しかし、絵のノリが軽いせいだろうか、非常にノリが軽い。状況は双方共に
深刻なはずなのに。期待したほどおもしろくなかった。ということで、自分の老い
を痛感させられたわけだが、さて本日古本屋にてだらだらしているとマンガ版の
魔法戦士リウイがあった。作者は細雪純。昔、彼の描いたマイトガインの
パロディマンガを読んだことがあり、ある種の同人作家としてそれなりに興味の
あった作家で、ああ、彼もこういう形でメジャーで働いておられるという意味で
興味が湧き、手に取る。・・・ちがう、明らかにこれは水野良ではない。そう
感じさせられながらも水野良原作であることを忘れてしまえば、それなりに
おもしろかった。さすがは細雪純。
魔法戦士リウイの第1巻の挿絵は志貴智士。2巻以降は挿絵画家が転々とし、
今に至る。志貴智士の絵はたしかにクセがあるし、時代考証も多分、合わない
けど、でも、好きだったなあ。今も、リウイといえば、その絵でまずうかんじゃう
ので、今の絵には耐えられない。というのも今回のいまいち感の原因かもしれない。
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